教職大学院に行く前にメリット・デメリットを考えよう。

はじめに
今日は教職大学院について書くよ〜!。
ノリモリ
きっとこのページにたどり着いた人は教職大学院について興味を持ってくれてるやろうしな!
モリモリくん
教員採用試験合格した人もしてない人も教職大学院に入るってことを選択肢に入れても良いと思います。
私は教職大学院に入って仲間・師匠・理論と実践の往還知を得ることができたと思っています。
メリットは多かった。早くお金が欲しい人にはお勧めしません。
ただこれから約40年のことを考えよう。— Yasunori Mori (@yasunorimoori) November 4, 2021
では、教職大学院のメリット・デメリットを書いていこか〜!
モリモリくん
・デメリット:研究したい人には不向き・お金がかかる
教職大学院とは?
専門職大学院は、科学技術の進展や社会・経済のグローバル化に伴う、社会的・国際的に活躍できる高度専門職業人養成へのニーズの高まりに対応するため、高度専門職業人の養成に目的を特化した課程として、平成15年度に創設されました。
特徴としては、理論と実務を架橋した教育を行うことを基本としつつ、1:少人数教育、双方向的・多方向的な授業、事例研究、現地調査などの実践的な教育方法をとること、2:研究指導や論文審査は必須としないこと、3:実務家教員を一定割合置くことなどを制度上定めています。
上記からわかることは
- 教育現場のことをかなり意識した専門職大学院。
- 専門職大学院は実践者向けの大学院であり、研究に特化しているわけではない。
ということですね。
進学のメリット
教職大学院には多くのメリットがあります。
・講師陣が現場での高度な実践者である。そして研究者の教員もいること。
私が学部生の時は教育方法の授業は教師教育の専門家が授業をしていませんでした。また、大学の教員は小学校から高校の現場経験がない人が多いと思います。しかし教職大学院は現場での経験を豊富に持っている人が毎日指導をしてくれます。それに加えて長年教育について研究をしている研究者教員もいます。これは現場に出るのが不安な人にとってはうってつけの場所だと言えます。
・理論に裏付けられた実践的な学びのために最適な環境が整っている。
教職大学院のカリキュラムの中にはフィールドワークや現場での実習に多くの時間を割り当てています。授業で学んだことを現場ですぐに確認できたり実践できたりします。学部では概してひたすら理論について学んできた人が多いと思います。
「急に現場に出てきて具体的に授業で何をするのか?」
「どうやって生徒指導をすれば良いのか?」
といった疑問がある人は意外と多いのではないでしょうか?
教員採用試験の対策に力を入れているとそうなっても仕方のないことだと思います。
より質の高い教育を提供したいと思う人には良い学びの場になると思います。
・将来的に管理職になりたい人
先の話にはなると思うのですが、管理職になる人は修士の学位をできるだけ持っていた方が良いという風潮が教育界にあります。もちろん管理職でも修士を持っていない人はたくさんいます。それでも現在は修士を持つことが前提になっているようです。
さらに教職大学院に行くメリットとしては学校のマネージメント、教育行政や現代教育理論について学ぶ機会が豊富に用意されていることが考えられます。
実際現場で働いていると学校で必要な理論を学ぶ機会が少ないし、土日も何かしら縛られていることがあります。
だからこそ今のうちに先を見通して学ぶことに先行投資をしても良いかもしれません。
進学のデメリット
・博士後期課程への進学を考えているならオススメできない。
冒頭でも書いているように修了に論文は含まれていません。修士課程は自分で研究をするために素地を作る期間とも言えます。その期間に研究の作法をほぼ学ばないことによって博士への進学は難しくなります。よって、博士への進学を少しでも考えている人には教職大学院オススメしません。
・お金がかかる。
過去の大学院関係ブログ
過去の記事でも大学院進学によるお金のことについて書いたのですが、やはり大学院に行くとお金がかかります。
現職派遣制度を使わない限り何とかしてお金を生み出したり、授業料の減免措置に苦労したりする必要性が出てくるのでそれが面倒な人はやめておきましょう。
教職大学院に進学して少し後悔していること
今回の記事でまとめたように、教職大学院は現場でやっていこうと思っている人が専門性を高めたいと思った時に最適な環境が整備されています。
実際、私もより高度な実践知を身につけたいと思い、かつて教職大学院に進学しました。
教職大学院で身につけたさまざまな理論や実践知は私の教員生活に役立ちましたが、実は少しだけ後悔しています。
というのも、今現在は博士課程に進学して改めて研究者としての道を模索しはじめたからです。
当時はメリットと思っていた「いわゆる修士レベルの論文を書かなくていい」というのも今ふりかえると(もちろん自発的にすればできたのですが)、そのレベルの論文を書くという経験を経ずに修士号が取得できてしまった、つまり「研究者としてのはじめの一歩を踏み出す機会がなかった」という意味でデメリットとして重くのしかかってきています。
元来、大学院というのは自立した研究ができるようになるための場所です。
学校現場で自分は生きていく、理論に裏付けられた高い実践力を身につけたいという人にとっては教職大学院は最高のパフォーマンスを発揮すると思いますが、将来的に研究者としてのキャリアを考えているのであれば一般の大学院も視野に入れて進学先を検討してみてくださいね。
おわりに
教職大学院に入りメリットは上に書いたようにたくさんあります。ただ、デメリットを理解したうえで進学を考えることができればいいですね。
ノリモリ
ほんまやな〜!後悔のない選択してや〜!
モリモリくん
では、またほなね!
・デメリット:研究したい人には不向き・お金がかかる