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開発と汚職シリーズ②「汚職・腐敗の影響」

 
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世界平和の実現を目指す
現役の高校教員

幼・小・中・高・大学での教員経験あり

専門は、教育・国際教育協力・ブータン王国
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国際社会は1990年代後半から汚職と闘うことを決めました。汚職が蔓延している国はそうでない国と比べ、海外からの投資率が5%低いことや、汚職により途上国では年間140兆円の損害が生じていることが発覚したからです。多くのODA(政府開発援助)が私服を肥やすために使用されているという報告があります。

 

そんな開発と汚職の関係について知ってもらいたいと思い、このシリーズを書くことにしました。

開発支援の光の側面に目を向けるのではなく、影に目を向けて初めてより良い開発支援ができるものだと思います。

 

前回のブログでは「汚職・腐敗の定義」についてまとめました。

今回は「汚職・腐敗の影響」について詳しくまとめていきます。

 

今回のまとめ
・汚職と腐敗は一般市民、企業、国家開発そして世界に影響を及ぼす。

 

一般市民への影響

私の知る限りでは日本の一般市民が汚職をする機会はほとんどないと思いますが、途上国では一般的な光景になっているようです。

具体的な事例を挙げて一般市民がどのように汚職の影響を受けているか確認しましょう。

  • ミャンマーでは市民の半数は警察官のほとんどが汚職にまみれていると考えている。また、警察は操作を行うときでさえも被害者側に賄賂を要求する。
  • バングラデシュでは地方自治体のサービスを受ける際に53%の市民が汚職の犠牲になっており、その額は収入の3.8%であった。
  • インドでは市民が公共サービスに対して年間で約100億円以上の賄賂を支払っている。

 

一般市民が警察を含む公務員に多くの賄賂を払わざるを得ない状況だということがわかります。バングラデシュでは収入の3.8%を賄賂で失っています。日本の平均月収は約32万円ですが、3.8%を失っているとすると、1万2000円を毎月失っていることになります。日本人の私としては怒りが湧いてきますが、バングラデシュでは嫌でもそうせざるを得ない状況なんだと思います。

 

企業への影響

一般市民が賄賂を払っているということは企業でも同様なことが起きてそうですね。

具体的な事例を挙げて一般市民がどのように汚職の影響を受けているか確認しましょう。

  • 欧州の大企業社員の3分の1以上が契約を獲得するためには現金や贈呈品の準備を行なっている。
  • 世界の企業幹部を対象とした調査では、5人に2人が政府機関と商取引をする際、賄賂を求められるとし、回答者の半数は汚職は事業費を最低10%引き上げるとしている。

 

この文脈だと途上国・先進国関係なく企業は汚職に関わっているということがわかりますね。会社の売り上げが事業に使われます。そういう意味では消費者が払ったお金が賄賂に使用されていることがわかりますね。

 

国家開発への影響

一般市民・企業まで汚職に関わっているということはもちろん国家開発への影響も出てくることは容易にわかります。詳しい事例を見ていきましょう。

 

  • ロシアで支払われている賄賂は年間約3.3兆円である。
  • ナイジェリアでは、1960年の独立以降の石油収入の約44兆円のうち、汚職で38兆円がなくなり市民は独立時より貧しくなっている。
  • 多くの国では、政府調達契約における汚職の割合は最大25%に達している。

 

ナイジェリアに関しては莫大なお金が汚職で消えていますね。このお金があればナイジェリアは今頃もっと過ごしやすい国になっていたのではないでしょうか?国レベルの汚職が一般市民に及ぼす影響がここまで大きいとは驚きです。

 

世界への影響

国レベル壊滅的な影響を一般市民に与えているわけですが、それが世界レベルになるとどのような影響を与えているのかを見てきましょう。

  • 腐敗や贈収賄、窃盗、租税回避によって途上国に年間約140兆円の損害が生じている。
  • 汚職のコストは世界のGDP5%で約300兆円に上る。
  • 汚職により政府開発援助(ODA)の約10倍の公的資金が損失している。
  • アフリカ諸国だけでも毎年約2.2兆円から4.4兆円が賄賂に費やされている。

 

世界レベルになると約140兆円が汚職に使用されているようですが、金額が莫大すぎて想像がつかないですね。ちなみに日本の年間国家予算は約106兆円です。汚職金額で日本を余裕で運営できますね。

 

おわりに

汚職・腐敗が個人レベルから世界レベルまで影響を与えてることが理解できたのではないかと思います。「汚職は文化である。」という言葉があるようにそう簡単に解決できるものではないと思います。しかし実態を知ることは重要です。開発を行えば行うほど汚職に手を貸している可能性があるからです。世界や国を構成しているのは結局は個人なので、一人一人が汚職に手を染めないということを意識して生きていく。開発に直接携わる人は自分の行為が汚職に繋がっていないかを注意深く観察して行動するのが大切だと思います。今回はここまで。それではまた!

 

今回のまとめ
・汚職と腐敗は一般市民、企業、国家開発そして世界に影響を及ぼす。
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現役の高校教員

幼・小・中・高・大学での教員経験あり

専門は、教育・国際教育協力・ブータン王国
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